2011年8月16日火曜日

Microsoftの製品を使用したプライベートクラウド(その参)

今回はSystem Center Operations Manager(SCOM)について機能を簡単にまとめたいと思います。

【System Center Operations Managerでできること】
SCOMはズバリ、システムを『監視』するためのアプリケーションです。具体的にどんなものを監視できるのかというと…

1) Windowsサーバー/クライアント
2) UNIX/LINUXマシン
3) SNMPデバイス

といったものになります。

そしてこれらのターゲットに対して、具体的に何を見れるのかというと…

①パフォーマンスデータ
②障害
③セキュリティイベントログ

の3つの情報になります。


【監視のための仕組み】
SCOMが監視をできるようにするためには、おおまかに、

[OpsMgrエージェントのインストール]

[管理パックのインポート]

の2つが必要となります。(*SNMPデバイスについてこの限りではないです…。)



[OpsMgrエージェントのインストール]
SCOMで"こいつのことを監視するぞ"という設定になります。エージェントを入れることにより、SCOMの監視下に入ります。

[管理パックのインポート]
SCOMで情報を収集するための"決まり"が含まれるファイルである管理パックをインストールすることにより、自動的に情報を収集できるようになります。さらに、管理パックはただ単に情報を収集するだけでなく、収集した情報と関連するナレッジや、対策となるタスクなどについての情報も管理者に提供してくれます。






【プライベートクラウドにおけるSCOM】
プライベートクラウドを構成する際にSCOMは主に何を監視するのかというと、『Hyper-V』のシステムです。仮想化された環境のインフラである"Hyper-Vサーバー"と、その上で稼動するたくさんの"VM"をチェックするのです。


<SCOMとSCVMMの連携>
その際に重要になってくるのがSCVMMとの連携です。SCOMでただ単に監視しているだけでは、情報収集はできますが、効果的に仮想マシンを管理するには不十分です。そこで、SCVMMと連携することにより、自動化を実現します。

具体的にはPerformance and Resource Optimization (PRO)の機能を使用します。(*この機能はSCVMM上で有効にします。)

これがどういった機能かというと、SCOMで収集した情報の中にエラーや警告など、何かしらの対応が必要なものが含まれていた場合に、SCVMMにそれを知らせる(このお知らせを"PROヒント"といいます)というものです。PROヒントは通常、ポップアップとして管理者に通知されますが、オプションにより、ジョブを自動で走らせることもできます。

例えばあるHyper-Vサーバーで負荷が著しく高い状態になった場合、SCOMがそれを検知してPROヒントとしてSCVMMに伝え、SCVMMは適切な別のHyper-Vサーバーに自動的に仮想マシンを移動するということもできるようになります。



これにより管理者は特に意識することなく、リソースを継続的に使用できるようになるわけです。
次回は(余裕があったら)他のSystem Center系の製品についてまとめたいと思います。

0 件のコメント:

コメントを投稿

注: コメントを投稿できるのは、このブログのメンバーだけです。