2015年10月23日金曜日

これからの医療

高齢化が進んでいることなどに伴い、ここ数年で医療の構造が少しずつ変わり始めています。例えば、後発薬の使用促進、介護医療関連への企業参入、薬局の変化(かかりつけ薬局など)、MRの訪問規制など、最近、新聞で取り上げられている話題でもさまざまな内容があります。

後発薬の使用促進は医療費抑制を目的として政府が主導していて、病院などでも「ジェネリック医薬品を処方します」というポスターをよく目にするようになりました。いいことだと思います。効果が同じなのであれば、個人的には特に特許薬を使用する理由もないので、できるだけ安いものを選択したいと思っています。これにより、製薬会社は特許切れの薬による収入は目に見えて減ることになるため、抗がん剤を中心に新しい分野の薬の開発に投資を行っていますが、環境保護のための電化製品の規制と同様に、こういった "上からの制限" により技術革新が進めばいいですね。(そうして発生する競争の中にしか進歩ってないような気がします。)

介護医療への企業参入についてはワタミの撤退などが報道されています。参入当初はイケイケの流れの中で(渡邊美樹さんもTVとか出まくってましたし)アグレッシブに活動範囲を広げている印象があり、おもしろいと思っていましたが、本業(居酒屋経営)の調子が落ち込みまくりなので、必然的な決断なのでしょう。介護に関わらず、医療形態は病院中心ではなく、個人を中心とした構造に変わっていくでしょうから(「消費」と一緒)、これからもさまざまな業種からの参入は続くと思われますが、少しでも早く"サービス" を競争するような性格に変わっていってほしいです。

【患者情報共有システム「バイタルリンク」の販売を開始 地域包括ケア関連事業への参入について】
http://www.teijin-pharma.co.jp/information/2015/20150925.html

薬局については、自分自身が大きなチェーン店(マツキヨとか)でしか薬を買わないので、あまり変化を実感はしていないのですが、そういうところじゃない薬局、中小の薬局、地方の薬局、処方箋薬局などが、付加価値を作り出していくのは大切だとは思います。正直、風邪を引いた時などに買ってきた薬とか飲みますが、『これ効いたわ~』ということが全然ありません。(『おれは何のために飲んでんだ』と思うことが最近特に多いです。)そういう時に、病院の医師ではなく、近くの薬局で気軽に何かしらの有益な情報を入手できるのであれば、それはそれでとてもうれしいです。「じゃあそのための情報提供の仕組みはどういったものが…」という話で新しいビジネスが生まれそうです。

MRの訪問規制については個人的にとても注目しています。保険会社の営業員と一緒で、ひとりのスタッフが扱うデータ量がどんどん増えてくるわけですが、その生産性を高めるためにはやはりITレテラシーを高めなければなりません。私はIT業界で働いているので、個人で情報を扱う(多くのデータを持ち歩いて必要な時に取り出して…という作業には結構自信があります。こないだ自信を無くすような事件があったけど。)ということには慣れているつもりですが、自分の同じようなスタイルで他の業界の人が働くことで間違いなく効率性はかなり上がります。

だいぶ長くなりましたが、歳をとってきた親が早く安心して暮らせるような構造になってほしいです。

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